ビズシンク
ビジネス思考力研究所
会社 組織の健康寿命は10年
輝き続けている企業の調査 グラフ

左のグラフは帝国データバンクの企業評価をもとに、日経ビジネスがまとめた「輝き続けている企業」の調査です。'83年に評価点80点以上だった企業が10年後には半減、75~80点未満だった企業は7割以上が脱落してしまっています。

長く一つの組織に属していた方なら、「以前は活発な雰囲気だったのに、最近は活気を失い業績も低迷」なんていう場面を、体験されているのではないでしょうか。

生物に健康でいられる「健康寿命」があるように、企業や組織にも「活発に活動できる期間」= 「組織の健康寿命」がありそうです。上のデータによると、その期間はおおよそ「設立から10年あまり」と言えそうですね。

問題を問題と感じる感性が、時間とともにマヒ 企業・組織は発足当初は目標に向かって邁進します。上手くいかない問題があっても、何とかしてそれを克服しようと頑張り、活気が生まれ業績も向上します。 しかし、いつもいつも問題がある仕事に直面しているうちに、「まぁ、そういうこともあるもんだ」と、問題の存在への『慣れ』が生じます。「問題を問題と感じなくなる」・・・問題への感性がマヒしてくるんですね。
1人13役を演じるロールプレイ演習

私(当研究所主宰:梶岡)は長年、一人で13役を演じ分ける研修に取り組んでいます。例えば、私が「先週の報告書に、事実と違うウソを書きました」というセリフを言うとしましょう。 これを聞いた受講者の方には、「えっ!それじゃあ先々週の報告もウソなの?」「他のチームの報告は正しいの?」など、問題に敏感に反応し質問を返してほしいんです。


ところが、この「反応速度」は企業・組織の風土によってびっくりするぐらい違います。ある伝統的な企業では、淡々と事務的に「ジジツトチガウ」とメモするだけで、黙って次の講師の発言を待つ・・・。感情のないロボットのような…まるで「思考停止」の反応に困惑したものです。